さてさて、11月になり全国的にはランニングシーズン真っ盛りとなってきました!
一方で、私のような北海道在住などの雪国ランナーはこれから長い冬を迎えることになります。
雪国でのランニング事情と言えば、様々。
春夏秋に酷使した足をゆっくり休めるのもよし。プールやマグネットバイクなどで体力強化するのもよし。
雪国ならではのウィンタースポーツもいいですね!
スキーやスノーボード、スケートなどはいずれも体幹を鍛えるのにもってこいですし、ランニング以外の筋肉に良い刺激が入ります。
王道は何と言っても、トレッドミル(ランニングマシン)でのランニングになるでしょうか。もしくは、屋内施設でのランもいいですね!
しかし、何と言っても最もシンプルな選択肢は、積雪しても外を走るという選択肢!
夏用(雪国ランナーはえてして普通のランニングシューズをそう呼びます)のシューズで走ることももちろん可能なのですが、滑りやすかったり、防水性が足りず濡れてしまったりするので、雪上を走るなら専用のシューズがあると便利です。
もちろん、ランニング専用ではない冬用のスニーカーなどでも良いのですが、ランニングに特化したシューズもいくつか発売されています。
今回はその中でもアシックスの2大雪上シューズの一つ、ゲルスノーライド2のご紹介です。
ゲルスノーライド2とは
雪上用のランニングシューズの種類は限りられていますが、有名なシューズと言えば、アシックスのスノーターサーかゲルスノーライドの二大シューズになるかと思います。
どちらも、雪上用にグリップを強化したシューズです。
ゲルスノーライドシリーズは、価格も安く(定価9,500円)雪上ランニングシューズの中ではエントリーモデルの位置づけとなっています。
アッパー
ザ★アシックスと言っていいほど温故知新のデザイン。私の好みです(笑)
シューズの上部はメッシュ素材ですが、全体に防水加工が施してありますので、雪の日も安心です。
シュータン(靴舌)はセパレートとタイプとなっていて、一体型のスノーターサーとは異なっています。
フィット感はどうしてもスノーターサーが上となると思いますが、こちらはランニングだけでなく冬用の運動靴としても活用できそうです。(値段もお手頃ですしね)
ヒールカップががっちりと入っていて、完全に足をサポートしてくれます。
やや、足入れが固めだった先代に比べても、履きやすい構造になっています。
ただし、伸縮性で行くとやはりスノーターサーに一日の長がある気がしますので、そこは本当にお好みと言ったところです。
ミッドソールとアウトソール
ランニングシューズの根幹と言っても過言ではない、ミッドソール。
アシックスのランニングシューズのミッドソールは、FlyteFoam(フライトフォーム)と言う、軽量性とクッション性に優れた素材を使用しています。
フライトフォームの中にも、軽量性やクッション性、安定性にいくつか特色があり、最近では5つくらいに分かれていますね。
もっとも有名なモデル、GT2000シリーズやゲルカヤノ、先日の全日本駅伝やプロがレースで使用するメタスピードシリーズもフライトフォームです。
そしてこのゲルスノーライド2は、AmpliFoam(アンプリフォーム)と言うミッドソールを使用しています。
アシックスのランニングシューズの中でもお求めやすい価格帯の、GEL-EXCITEやGEL-CONTENDと同じ素材です。
軽量性において、ややフライトフォームに比べて重いという点はありますが、クッション性や安定性には問題ありません。
また、手厚い保護が自慢のランニングシューズの定番である、ゲルカヤノやゲルニンバスと同等にゲルも搭載していますので、安心ですね。
続いてアウトソール。
雪を掴む四角いゴムチップが全面についています。先代までついていた珪砂は今回搭載されていませんが、グリップ力に変化はあるのでしょうか。
先代との比較
左側が私の持っている先代ゲルスノーライドです。
5年前のモデルで、それまでに何度か配色は変わっているのですが、ゲルスノーライド2として、アップデートされたのは今回が初ですね。
当たり前ですがとてもよく似ていますね。色は今回の方が私は好みです。
中足部に注目してみるとここには大きな変化があります。
先代ゲルスノーライドは、中足部に補強が入っていて前足部と後足部を分離したセパレートタイプとなっています。
シューズのねじれを防止する機能です。
一方で、ゲルスノーライド2では、セパレートがないフラットタイプとなっています。
フラットタイプの長所としては、地面の接地感覚を足裏全体で捉えやすいというメリットがあります。
個人的には、ゲルスノーライド2を使用して、スピードを出して走りたいという方は少数派と思いますので、セパレートタイプの補強はなくても問題ないかと思います。
そして、アウトソール。
ここも変更点があります。
先にも触れましたが、ゴムチップに搭載されていた珪砂がなくなりました。
よーく見ていただくと左側の先代の黒いゴムチップに白い粒のようなものが見えませんか?
これが珪砂なのですが、その部分が右側はなくなってますね。
重さは、かなり良くなっています!
先代ゲルスノーライドは27.0cm(3E)で363g
今回は、-26gの337gまで軽くなりました。
もっとも、かなりの重量があることには変わりありません。
最近の軽量化の流れで夏用シューズで最重量クラスのゲルカヤノやゲルニンバスでも300gは切っています。
ただ着眼点がずれるかもしれませんンが、このシューズを履いた後他のシューズを履くと軽く感じて最高ですよ(笑)
スノーターサーとの比較
右側がスノーターサーですね。
続いて横から見た違いです。
アウトソールです。
ゴムチップであることは同じですが、スノーターサーはゴムチップの中にさらに細かい溝があり、より地面を噛みやすくなっています。
また、わかりにくいですが、中足部に補強材が入っているので、セパレートタイプです。
ねじれを防止して、安定性に貢献しています。
ターサーの名を冠するだけあって、ある程度スピードを出すことも想定されているのです。雪上用なんですけどねえ(笑)
スノーターサーについてご興味がございましたら、ぜひこちらも参考にしてください。
両者を比較するとこうなります。
ゲルスノーライド2 | スノーターサー | |
アッパー | 防水加工 | 防水加工+合成ビニール皮革 |
シュータン(靴舌) | セパレート型 | 一体型 |
ミッドソール | アンプリフォーム+ゲル | フライトフォーム |
アウトソール | ゴムチップ | ゴムチップ |
重さ | 片足337g(27.0/3E) | 片足280g(27.5/3E) |
ガンガン雪上を走りこみたいと思うなら、スノーターサーがおすすめです。
軽さも50g以上違いますし、一体型シュータンによって雪が入り込むのを防ぐ防水性も、保温性も上だからです。
ただ、お値段だけは少しお高めですし、ランニング以外の汎用性があるかと言うとないです。
また、多少武骨なデザインと言うこともあり、普段履きには転用しないと思います。
普段履きやスノートレと兼用で使いたいならゲルスノーライド2がおすすめ!
重さもありますが、ゆっくりランならそれほど気にならないですし、短い距離ならこちらでも十分です。
デザインもランニング特化ではありませんので、普段から使うのにも良いと思います。
ちなみに私は過去、10kmまでのスノーマラソンの大会なら先代ゲルスノーライドで走ったこともあります。
実際に走ってみた
2023/2/3 更新
200km近く走ったので更新しました!
今回も雪道(圧雪)、凍結路面、雪なしの3点での感想です。なぜ通常の感想を入れるかというと、雪道を走るためにシューズを履いて外に出ても場所によっては溶けているからです。
ロードヒーティングされている場所や橋の下などを走ることもあります。
雪道(圧雪) | 凍結路面 | 雪なし | |
キロ6:00以上 | ゴムチップがしっかりと雪に噛んでくれます。滑ることはほぼなく、快適に走ることが出来ます。近年の夏用(普通の)ランニングシューズはかなり軽量化が進んでいますので、私の足のサイズ27.0でのジョグシューズは250~290g近辺が多いでしょうか。その点では、337gのこのシューズはかなり重たいですが、このペースであればそこまで問題にはならないと思います。 | 普通のシューズに比べると走りやすいですが、凍結路面は滑るものは滑ります。 凍結路面を走るのはこのペースが限界です。それ以上のペースで走るなら、靴底にスパイクを付けるなどして対応したほうが良いと思います。 |
はっきり言って、靴の重さばかりが目立ちます。もはや、天下一武道会に臨む悟空の心境です。(古いw) ロードヒーティングの場所などは雪がありませんのでこの感覚となりますね。 最初から雪がないことがわかっているのであれば、このシューズを選ぶ理由ははっきり言ってありません。 |
5:30~6:00 | ピッチ走法で走る場合は、重さが気になると思います。 ただ、ゴムチップがしっかり雪を噛んでくれますからややストライド走法気味に走ることもできますので、そうなると振り子の要領でシューズの重さを利用するような走り方であれば大丈夫です。 |
いやいやゆっくり行きましょう。 | やっぱり重さが気になりますね。 スノーターサーであれば、まだこのスピードでもよいのですが、このシューズを雪道以外で使用するケースはないと思います。 |
5:00~5::30 | かなり重さが気になります。アンプリフォームとゲルの組み合わせは、衝撃吸収に秀でてはいますが、反発力はあまりくれません。 このスピードで走る可能性としては、普段のジョグでキロ6くらいから入り終盤に少し上げて終わる場合にこのペースになる場合かなと思います。 ただ、もしスノーターサーでレースに参加することがあるのであれば、このシューズの重さで鍛えて本番はスノーターサーという使い方もあると思います。 |
ケガするから本当に。 | 他の夏用シューズがあるなら、そちらを使いましょう。 その他の可能性としては、厳寒ながらも雪がほとんどない場合。このシューズは防寒に非常に優れていますので、足先の寒さをケアするためにならありかもしれません。 それでいうなら、軽さもあるスノーターサーでいいって話もありますが、あちらはレース用で少しお値段もします。 |
4:30~5:00 | 雪道をこのペースで走る走力をお持ちなのでしたら、スノーターサーを選びましょう。 ただし、「俺は修業するんだ!」という強い意志をお持ちの方は、このゲルスノーライド2でもOKかなと(笑) |
だからやめておこうって。 | 雪が無い道を・・。 あなたはどうして、ゲルスノーライド2でキロ5を切って走ろうと思ったのか。 答えはあなたの中にしかないのです。 |
~4:30 | このペースで私は雪道を走れません(じゃあ書くなw) もう、このレベルの人は何を考えているのかわからないので、お任せします(投げやり) でも普通にこうゆう方いそう。ロードの大会でもたまーにゲルカヤノでサブ3とかの超人いますよね。 |
もう何も言うまい・・・。 | 道ですれ違ったら、絶対に話しかけます! 「どうして?どうしてなんだ?!」と。 |
サイズ感について
幅は男性用が3E、女性用が2Eとどちらもワイドサイズのみとなっています。
ただし、足入れをした感触はそれほど広くは感じません。普段のシューズが男性2E、女性Eの方も問題なく履けると思います。
もし、幅が広く感じる場合は、冬ですし厚手の靴下で調整されるのも良いのではないでしょうか。
私は27.0(3E)を選びました。
この一年間の私のサイズはこんな感じです。
アシックス グライドライド3 27.0(2E)
ナイキ エアズームペガサス39 27.0(2E)
ニューバランス FuelcellRCElitev2 27.0(2E)
ちなみに、スノーターサーは私には少し長さが足りなく感じたので、27.5(3E)を選びました。
まとめ
雪上でもガンガン走りこみたいなら、スノーターサー
普段履きと兼用でランにも使用したいならゲルスノーライド2がおすすめ!
2023年モデルがニューカラーで登場しました!
2023/11/27追記!
メンズはこちら!
ウィメンズはこちら!
スノーターサーも記載しておきます。
こちらはユニセックス(男女共用)です。
こちらも2023年新色登場です!
2023/*11/27追記!