今年の5月に発売された、フューエルセルRCエリートv2。昨年秋に発売されたRCエリートv1(初代)から1年弱で発売されました。
ニューバランスと言えば、タウンユース用のシューズとして有名ですが、近年はランニングシューズにも力が入っています。
現行のラインナップは、fuelcell(フューエルセル)シリーズとfreshfoam(フレッシュフォーム)シリーズの2つを主軸として展開。
フューエルセルシリーズとは
ニューバランス公式
そして、そのラインナップはこちら。
こんなにたくさん種類があります。
超ざっくりと説明するとこうなります。
RCエリート | 軽くて反発もクッションもあり、足にも優しい。 | カーボンプレートあり |
---|---|---|
5280 | とにかく反発。グリップも強く、とにかく早いし軽い。足には優しくない。 | カーボンプレートあり |
TC | 反発もクッションもあり。安定性もあるがその分ちょっと重い。 | カーボンプレートあり |
レベル | 軽くて反発もクッションもあり、足にも優しい。 | カーボンプレートなし |
プリズム | 安定性重視。内倒れ防止のメディアルポストを採用。その分ちょっと重い。 | カーボンプレートなし |
プロペル | 反発を抑えて、クッション性重視。アウトソールのラバーも厚く重い。 | カーボンプレートなし |
カーボンプレート搭載シューズは、基本的にレース用シューズです。普段から履くのはちょっともったいないかな。
RCエリートv2とレベルv2がカーボンあるなし以外で似ています。ですので、このシューズを導入するならぜひレベルv2で練習して、ここぞという時にRCエリートv2を使うのがよいかなと思います。
フューエルセルRCエリートv2の見た目
かっこいいですねえ・・・(語彙力なし)アッパーに大きく描かれたニューバランスのロゴがいかしてます。
アッパーソールはニット素材です。足を柔らかく包んでくれます。かなり薄いですが、つま先部やミッドソール付近は固めで、破れにくいように工夫がなされています。
アウトソールは、アシンメトリーな配色。実はこれ、アッパーの文字色と逆になってます。
右足はピンクのアウトソールの方はアッパーの文字がオレンジで、左足はその逆。
RCエリートv1では、チップ系の素材で、地面を力強く引っ搔いて進む構造になっていましたが、v2はラバーになっています。
踵部にもしっかりラバーがあることはヒールストライク(かかと着地)の私にとっては好感触です。
中央のフューエルセルの中に空いた穴に除く黒い部分。こちらがフルレングスで搭載されているカーボンプレートです。
横から見てみるとその極厚さがわかります。その厚さなんと39mm。ナイキのアルファフライに匹敵する分厚さです。
お次は後ろから、ボリューム感がわかります。
早速足入れしてみる
ニット素材のため、フィット感がいい感じです。ただ、きゅっと締め付けるような感じではなくナチュラルにフィットします。
レーシングシューズとしては、かかと部の補強が驚くほどしっかりしています。ヒールカップはしっかりと固いし、内部にクッションもあるので、抜け感もありません。
シュータン(靴舌)は、独立しています。薄めで伸縮性があり、レベルv2にとても良く似ています。
その場で軽くジャンプしてみると「おおっ!」ものすごく柔らかい。そして、たしかな反発。
少しその場を走ってみると、柔らかい接地感のあとに、プレートからの反発が来る。
早速走ってみる
●キロ6 「いやいや、フルレングスカーボンシューズでキロ6で走って何の意味があるの?」と失笑が聞こえてきそうですw。でも、まずはゆっくりジョグしないことにはいきません。このシューズすごい。キロ6でも明らかにカーボンプレートの反発が感じられる。そして、フューエルセルの柔らかさのおかげで足に負担も感じられない。ただし、反発が強い分安定性については充分とは言えないかも。プロネーションがある方は横ブレに注意する必要がありそうです。
●キロ5 反発の恩恵をさらに感じるように。「蹴る」というよりは、足を置きに行く感覚。設置と同時に体を前に進めようとすると、シューズの反発で「くい」っと前に進む感覚。
●キロ4:30 どんどん反発が感じられる。頑張ってないのにスピードに乗っている。普段の体感よりキロ10秒くらいは実際の速さと異なる。やはり、足を置いて体を進める感覚でどんどん進む。
●キロ4:00 疾走感が半端ない。早ければ早いほど恩恵が大きいシューズなのだと実感。だけど、この速さは自分のインターバルペースw。残念ながらこれ以上は出せません。普段よりキロ10秒くらい実際よりスピードが出ている感じは変わらない。きっと、このペースが楽々の人にはもっとすごいことになるんだろうな。
ハーフマラソンで使用しての感想
先日、ハーフマラソン大会で使用してきました!
結果は、28℃の高温という条件にも関わらず、大幅自己ベスト更新!
1:37:12 → 1:34:14
レース展開は、キロ4:30 くらいから、ほぼイーブンペースで後半少しだけ上げた感じです。
暑さと日差しに負けずにキロ4:30を維持できたのは、体感的には4:40くらいで走れていたからだと思いますし、後半垂れなかったということは、足への負担もカーボンシューズとしては少なかったという言ことでしょう。
私のレベルでも充分に輝くシューズであることを実証できました。
上級者ではなくても活躍できる足にやさしいカーボンシューズ
サイズ感について
サイズ幅は、男性はパープル・ホワイト・ピンクの3色展開。
D幅(細め)と2E幅(普通)が展開されていますが、ホワイトはD幅のみです。
私は、アシックスは2Eか3Eを選ぶのですが、このシューズの2Eは少し余裕がありました。
普通幅の人でしたら、D幅でもちょうどいいかもしれません。
女性は、パープル・ホワイトの2色展開でB幅(少し細目)のみのラインナップです。
フューエルセルレベルv2との比較
コンセプトが異なるシューズですが、敢えて比較をさせていただきます。
なぜなら、RCエリートv2を使うにあたって、このレベルv2を普段の練習用に使うことがとても有効と思ったからです。
この2足、シルエットがとてもよく似ています。インソールを見てみるとさらに一目瞭然。
重ねてみると、ほんの少しだけRCエリートの中足部が細いことがわかります。少しでも軽量化するための努力でしょう。
スペックはこちら
RCエリートv2 | レベルv2 | |
重さ | 27.0cm(2E)で218g 実測値 | 27.0cm(2E)で203g 実測値 |
アッパー | ニット素材 | エンジニアードメッシュ素材 |
シュータン | 独立型 | 独立型 |
ミッドソール | フューエルセル | フューエルセル |
アウトソール | ラバー | ラバー |
カーボンプレート | あり | なし |
レベルv2は、ノンカーボンながら、軽量性と反発性を両立させたレースにも使用できる優秀なシューズ。であれば、普段はレベルv2で練習し、本番でRCエリートv2を使用するという方法がいかがでしょうか。
実際に私はレース本番まで、10kmしかRCエリートを使っていませんでした。一度履いた時にこれはレベルv2を履いている経験があるからいけるなと判断したからです。
最後に
フルレングスのカーボンシューズを検討するにあたって、絶対に避けて通れない比較対象はナイキのヴェイパーフライだと思います。
私は友人から一度借りて試走したことがある程度なので、はっきりとは言えませんが、様々な方のレビューを拝見すると「安定性においてはRCエリートv2が勝っているが、反発力においてはそれでもまだヴェイパーが勝っている」と言う方が多数派であることも事実です。
ではなぜ私がこれを選んだかというと、
●かっこいいから
●みんなヴェイパーだから
最後は子供みたいな理由なのでした。
だってマラソンに没頭する大人なんて、みんな子供心が旺盛なんじゃあ?わざわざあんな疲れることを嬉々としてやっている人たちですもの。ひどい結論で申し訳ありませんでしたw
ちなみにRCエリートV2は、私が知る限りニューバランス公式かステップスポーツ公式でしか購入できません。
RCエリートv1とは違いますので、購入する際にはくれぐれもご注意ください。レベルv2は現在はお得な価格になっています。よろしければご参照ください。こちらも素晴らしいシューズです。