北海道マラソン2023完走してきました!
恐らく近年稀にみる過酷なレースとなった今大会。
午前8時の号砲時点の気温は29.2℃、湿度は78%!
出走者18,020人に対して、完走者は14,620人。3,400人ものリタイヤが発生したそうです。
一般的にフルマラソンは涼しい時期にやるスポーツ。真夏8月のフルマラソンは全国的にも涼しい北海道だからこそだったはずなのですが、今年は北海道も暑かった!
今回の過酷さを表す指標
今大会がどれだけ過酷な暑さであったかを表す指標としていくつか紹介させて頂きたいデータがあります。
まずは、直近の午前の早めの時間に出走時間が変更となってからの出走時の気温と湿度。
天気 | 気温 | 湿度 | |
2012 | 曇り | 28.0 | 55.0 |
2013 | 晴れ | 26.5 | 51.0 |
2014 | 晴れ | 21.8 | 58.0 |
2015 | 晴れ | 21.2 | 59.0 |
2016 | 晴れ | 18.0 | 66.0 |
2017 | 曇り | 24.8 | 47.0 |
2018 | 晴れ | 22.0 | 75.0 |
2019 | 雨 | 18.7 | 73.0 |
2022 | 曇り | 24.5 | 60.0 |
2023 | 晴れ | 29.2 | 78.0 |
今年が如何に異常な暑さだったことがわかります。
重ねて言えることは、暑さと湿度が合致してしまったという点です。
25℃を超える暑さの日は過去にもありましたが、湿度は50%前後。ここが大きな違いですね。
当日の動き
●5:10 起床
フルマラソンは当日の食事や持ち物も決めているので、号砲から逆算して起床時間が変わります。
まずは起きてシャワーを浴びたら朝ご飯です。
●5:30 朝食
今回はセブンのチョコスティックと塩豆大福2つにしました!
チョコスティック1本100cal×6
塩大福1個200cal×2
約1000calです。
フルマラソンの場合はしっかり糖質を補給しておきたいので最低このくらいは食べておきたいですね!
レーススタートの3時間前までに食べておきたいのでこの時間に食べます。
●6:00 出発
持ち物を再確認して出発です!
北広島駅にも数名のランナーさんがすでにいらっしゃいます!
●7:10 到着
さあ、会場の大通公園に到着です!
気温はすでに29℃(笑)
北海道の朝の気温じゃありません。
今回は、A~Jの10ブロックに分かれています。
そして、フルマラソン3時間30分の記録を持っている人は提出することが可能です。
私は、昨年の別海パイロットマラソンにて3:26:40 の記録を持っていたので、Cブロックに入ることが出来ました。
提出タイムのない人は申告タイムとなるので、おそらく私はCブロックのギリギリタイム組という事だと思います(笑)
そのせいか、周りの人がみんな猛者に見えます(笑)
当然です。A~Cブロック待機エリアなんて初めてです。
なんか周りの人の体つきからして自分と違って見えます。無駄がないというか・・・。
そりゃあ、招待選手以外の2時間台の選手も含まれているので当然ですよね!
●8:00 整列
荷物を預けて整列します!いよいよ始まる期待感と共にこの暑さの中どれだけのパフォーマンスを発揮できるか、不安もあります!
レースプラン
今回のスタートロスタイムは恐らく約1分。
5月の洞爺湖マラソンで3時間40分だった自分にとって、サブ3.5は厳しすぎる目標ですが、無謀にも一応目指します!
なぜなら、一応サブ3.5のタイムを提出してCブロックの恩恵に預かった身・・・。
記録を提出したからには一応目指さなければならないいう謎の使命感です(笑)
とはいえ、スタート時に30℃のカンカン照りですので無理そうならすぐにプランを変更します。
用意していたプランは以下でした。
松
キロ5:00を維持して、最後にほんの少し上げて3時間30分切り!
絶対そんなにうまく行くはずがない(笑)
竹
キロ5:00を維持してスタートし、きついとわかった時点でキロ5:10前後に落として粘る。
そして、3時間40分切り!
今年はこれが現実的か・・・。
梅
もがいてでも3:47:55切り!
腹痛や両足攣りで歩いた去年の体たらく・・・。あれより遅いわけには絶対に行かない
レーススタート!
0~10km
5:06-4:50-5:02-5:03-5:12 平均キロ5:03
5:11-4:51-5:10-4:56-5:01 平均キロ5:02
スタートロスは約1分。2万人近くが出走する大型大会で自分もこんなところからスタートさせてもらえるようになったかーと感慨にふけりながらスタートします(笑)
太陽は最高にゴキゲン汗。容赦なく照りつけてきます。
大型大会の独特の昂揚感で、みんなどんどんペースを上げて進んでいきます。
私も、サブ3.5タイム申告エリアからスタートしたので、一応キロ5で進んでいきますが、スタートして5kmほどで悟りました。
「今日もはサブ3.5は無理。このまま行ったら絶対に撃沈する。」
そのため、予定通りペースを落とすことにします。周囲はCブロックの猛者達ですので、概ねみんなキロ5以上のペースで進んでいきますが、私は5km地点から徐々に緩めることにしました。
もっとも、5~10kmは下り区間なので、少しずつペースを落とすことを意識するくらいで進んでいきます。本格的に落とすは下りが終わってからです。
最初の給水の5km地点にはすでに人だかり。こんなことは初めてです。
ある程度記録を狙うランナーであれば、序盤のエイドはスキップする方が多いのですが、酷暑の影響ですでにみんな汗だく。
早めに給水しなければレース後半に影響があることは必至です。
私も多少のロスは仕方ないと思い給水に入ります。
場所によっては、テーブル上の紙コップが間に合わず待ちが発生しているところも。
私は4回目の北海道マラソンで、エイドがかなり長いことも知っていたので、後ろの方に絶対に紙コップが切れていないとところがあると確信して前に進みます。予定通り、給水に成功し先に進みます。
さて、キロ5は諦めますがどの程度までペースを落とすかが問題です。
この天気なら3時間40分も厳しいであろう。それなら、去年のタイム3時間47分だけでも超えて「道マラ自己ペスト」を達成しよう。もうそこまで予測していました。ここからは、逆算です。
目標を下方修正するのであれば、5kmまでのキロ5は貯金となる。
フルマラソンは後半に足を残せなければ苦行が待っているので、落とせるところまで落とす。
目安はキロ5:20~5:30。フルマラソン3時間45~50分ペース。
貯金の5kmと後半何とかスパートするとして、現実的なところです。
10~20km
4:57-5:21-5:14-5:21-5:21 平均キロ5:15
5:28-5:21-5:32-5:29-5:20 平均キロ5:26
予定通りペースを落としていきます。
例年ならさほど苦にならない創成川トンネルの中もさながらサウナのような熱気がこもっています。
そして、信じられないことにAゼッケンやBゼッケンのエリートランナーたちが10km地点ですでに歩き始めたり座り込んだりしています。
勿論レースにアクシデントはつきもの。足が攣ったり予期せぬトラブルで走れなくなることはエリートランナーとて全くないわけではありません。
ところが、その数が一人や二人ではない。
そこかしこにエリートランナーがフラフラになって歩く姿や動けなくなって座り込んでいる人も・・・。
「今日のレースは尋常じゃない・・・。」
あらためて認識させられた場面でした。
ペースは予定通りキロ5:20~30に落として進んでいきます。ただ、そこまで落としていても体が消耗していくのがわかります。
全エイドを使ってしっかり給水し、体にも水をかけながら進んでいきます。
さて、ここから新川通の長い直線に入ってきます。
20~30km
5:33-5:24-5:29-5:35-5:31 平均キロ5:31
5:32-5:27-5:41-5:40-5:37 平均キロ5:35
辛い暑さの中走り進めていきますが、新川通に入っていく中で若干雲が出てきました。
とはいえ、暑さは健在。本当は5:20~5:30を維持して何とか35km地点位まで粘り、そこから軽いスパートでキロ5でゴールして、去年の3時間47分だけでも超えておこうと思ったのですが、それも厳しいことを悟ります。
「この体調だと維持が精いっぱい。恐らくスパートは出来なくて粘り切る展開となる。」
ここで、目標をサブ4(4時間切り)に切り替えます。
これまでフルマラソンを13回走ってきて、サブ4未達成は初フルマラソンの4:00:00。
何としても、自己ワーストだけは避けたい!
これまで5年間ランを積み重ねてきて、天気などの諸条件はあれど初フルの記録を下回るなんて悔しくて仕方ないのです。
25km地点。ここで突然の雷鳴と共に土砂降りとなりました。ボランティアの方や沿道の応援の皆様には迷惑ですが、ランナーにとっては恵みの雨です。ここまで20数km炎天下の中で走り、火照りに火照った体を冷やす恵みの雨。
シューズが濡れて重くなったりデメリットも確かにありますが、今回のような酷暑ではメリットが上回ります。
30km手前で雨が止み、蒸し暑さとなりました。10km以降ペースは落としたのですが、暑さで失われた体力と相殺され体に限界が近づきます。そして、恐れていたことが・・・。
ピキッ!!
ほぼ同時両足ふくらはぎにやってきた予兆。そうです、去年も転倒など散々な目に合った足攣りです。
でも今年は違います。対策として、芍薬甘草湯を用意していました。
足が攣りそうになったときに飲む対処療法の漢方です。
急いで服用した結果、見事に足攣りの予兆はなくなり改善!用意した甲斐がありました!
30~40km
6:22-6:18-5:56-6:33-6:27 平均キロ6:20
6:14-6:07-6:15-6:19-5:49 平均キロ6:09
いよいよ30km地点。ここまで何とか粘ってきましたが、絵にかいたような30kmの壁にぶつかり大失速開始です。
心肺はそこまででもないのですが、とにかく体がきついです。足が痛く一向に前に進みません。
キロ6を大きく下回るペースに悪化してしまいます。
ここまで、最序盤はキロ5、途中からキロ5:20~40で粘ってきましたので、平均5:40のサブ4には余裕があります。
とはいえ、キロ6は最低ラインであってこれよりも遅くなれば大幅な借金となってしまいます。
今回最もきつかった30~35km地点は最もタイムの悪い区間となり、その分頭の中をフル回転させてサブ4への逆算を開始します。
出た答えはこのままキロ6:20~6:30で走ればスタートロス1分と合わせて、ギリギリサブ4未達成。
残酷な計算結果を突き付けられた自分はここから何とかペースを少しでもキロ6に近づけられるようにもがきます。
そして、何とか40km地点でキロ6順守でギリギリサブ4の所まで来ました。
40km~
今までフルマラソンを走ってきてこれほど苦しいレースは中々ありませんでした。
もっとも、楽に感じたレースなどはありませんけどね(笑)
レースを振り返って
一昨年をピークに練習の質は低下しているので記録は中々厳しくなってきています。
そんな中でも私よりも数段速いタイムを持っている知人たちも軒並みタイムを落とす苛酷な環境の中で、そこそこのタイムではあったのかもしれません。
そう言えるかどうかは5週間後、別海パイロットマラソンでサブ3.5を達成してから言えたらいいなと思っています(笑)
今回の北海道マラソンはとにかく苛酷でした!
そんな中完走したみんなが優勝と言える大会ではなかったでしょうか。
そして、運営・ボランティア・沿道の応援の皆様、炎天下&集中豪雨の中あたたかい応援ありがとうございました!
あの声援がなければ完走はあり得ませんでした。
翌日はしっかり走った分の栄養補給
翌日は野菜中心の素敵なランチビュッフェ、長沼クレスでしっかり栄養補給してきました!
ちなみに隣の席の方々は道マラに出場したランナーでした(笑)
直接話したわけではないのですが、話し声が聞こえてきたので。
もっとも、声が聞こえなくても身なりで何となくわかっちゃうんですけどね。ガーミンしてたし(笑)(笑)
さて、次戦は10月頭の別海パイロットマラソン!
昨年と違って、9月の美唄ハーフには出られないので、しっかりとスピード耐性をつけておく必要があります!
最後まで読んで下さった方、ありがとうございました!