目標タイムを見据えてフルマラソンを走っている方はすでにご存じの方もいるのではないでしょうか。
ポジティブスプリット
前半貯金型のこと。体力のある前半にペースを上げて貯金を作り、
後半はペースが落ちたとしても最小限の失速にとどめるように粘る作戦のこと。
ネガティブスプリット
前半はややゆっくり目に入って体力を温存し、
後半になってからペースをあげる作戦のこと。
イーブンペース
最初から最後まで一定のペースで完走すること。
ペースが一定であれば、最も疲労を抑えることができるため、可能であるならばイーブンペースが一番良いです。
ただし、そう思い通りにいかないのがフルマラソン。
大会ともなれば、テンションも上がりますし、記録も更新したい。ランナーの実に8~9割近くがポジティブスプリットを選択します。
もしくは、その予定がなくても結果的にそうなります。
しかし、ポジティブスプリットはマラソン書籍や先人たちが口をそろえて言うのですが、最も過酷な作戦といいうこと。
前半で脚を使い切り、痛みと疲労と闘いながらの30km以降は大変苦しいものです。
なぜポジティブスプリットを選んでしまうのか
過酷なのに、なぜこの作戦で行くのか。
理由はいくつかあると思いまうが、私の最大の理由はこれでした。
いくら温存したところで、どうせ30km過ぎたら失速する。
それならいっそのこと失速分の貯金をたくさん作っておいたほうがいい。
それで、今まで失敗を繰り返してきたのです。ところが、先日自己ベストを達成した際のこと。
サブ3レベルのラン仲間の方がサブ3.5ペースをイーブンで走ってくれて先導してくれたのです。
そしたら、最高の結果が!!
私の目標はサブ3.5(フルマラソン3時間切り)。
そのためには、平均キロ4:58で走り続けることが必要。
以前は、30km以降に失速することを見越して貯金を作りましたが、
結果的に貯金以上にペースが落ちてしまって撃沈。
参考までに、直近3つのレースを比較して見ました。
自己ベストの大会はオンラインマラソンではあったものの、時計ノンストップで走ったため、
記録として計算しても差し支えないと思います。
カッコ内は、1km平均ペース。
年月 | 2020年9月 | 2020年11月 | 2021年5月 |
大会 | 豊平川トライアルマラソン | 作.AC真駒内マラソン | 洞爺湖マラソンオンライン |
0~5km | 23:33(4:42) | 23:18(4:40) | 24:35(4:55) |
5~10km | 23:48(4:45) | 24:17(4:51) | 24:48(4:57) |
10~15km | 23:42(4:44) | 23:23(4:41) | 24:40(4:56) |
15~20km | 23:43(4:44) | 24:03(4:49) | 24:30(4:54) |
20~25km | 24:02(4:46) | 23:31(4:42) | 24:40(4:56) |
25~30km | 25:12(5:03) | 25:37(5:07) | 24:25(4:53) |
30~35km | 27:53(5:26) | 26:59(5:24) | 24:15(4:51) |
35~40km | 32:51(6:28) | 29:35(5:55) | 24:05(4:49) |
40km~ | 14:32(6:43) | 12:22(5:25) | 10:35(4:42) |
合計タイム | 3:3921 | 3:33:10 | 3:26:39 |
豊平川と作.ACの時は、30km地点ではむしろ3時間20分を見据えるほどのハイペース。
しかし当時の心境は、「ダメだ・・・。とても残り12km持つ気がしない」という大変弱気なものでした。
脚も明らかに重く全然体がいうことを聞きませんでした。
ところが、洞爺湖オンラインの30km地点は、
「あと12kmならいける。このペースを維持できる!」と思えたのです。
それどころか、本当に僅かながらも35kmからはプチスパートを入れることもできました。
もし、前半貯金型でレースがうまくいっていないことがありましたら、
ぜひお試しください、ネガティブスプリッド!